AUらぼ

オーストラリアを知り、移住・留学を成功させるためのブログ

P2Pレンディングでボロ儲け

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2004年当時、友達だったオーストラリア女性との会話…

 

友人 「この前、○○に旅行に行って来たのよ」

私 「いいねえ、いつも羽振りが良くて」

友達 「そんなこと全然ないよ」

私 「なんで?」

友達 「だって私、借金が何千ドルもあるから

 

かつて私は、個人やビジネスにお金を貸して、年利10%以上の利子を得ていたことがある。

―どうやって?

 

Peer-to-Peer Lending(P2Pレンディング)のプラットフォーム経由で、どこの誰とも分からない相手に対して無作為に貸し付けていたのだ。

―怪しそう! 中国で問題になってるのを聞いたことがある。

 

きっとそんなリアクションが返ってきそうだ。

だから私は(面倒臭くて)ほとんど誰にも言ったことがない。

 

しかし、「怪しそう」と言って敬遠しているようではいつまで経ってもオイシイ思いはできないのである。

 

パーソナルローン

そもそもあなたは銀行がどうやって収益をあげているかご存じだろうか。

―バカにしてるのか!? 顧客から資金を集めて企業や個人に融資を行い、利子を得ているのだ!

 

その通りである。

個人向けのローンには、ホームローンやカーローンがある。

言うまでもなく、ホームローンは家を購入するために、カーローンは車を購入するために融資を受けるローンだ。

 

それ以外に、何にでも使えるパーソナルローンというものがある。

使途不問の、ある意味、一番節操のない借金だ。

今になって思えば、私の友人の借金はパーソナルローンだったはずだ。

 

銀行が貸すパーソナルローンの金利

オーストラリアの銀行ビッグ4と言えばCommonwealth、Westpac 、ANZ、NABである。

これら格式高い銀行からパーソナルローンを借りる場合の金利を見てみる。

finderのサイト参照。Commonwealthを比較に入れることができなかった。)

条件: 無担保、2万ドル、5年返済

 

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NABの注意書き: Majority of customers will get the headline rate of 12.69% p.a. (13.56% p.a. comparison rate) or less.

Comparison Rateというところを見て欲しい。

13~14%ほどの利率になっている。(注意書きにあるようにNABも結局13%程度になるようである。)

無担保だからそんな高い金利になる(審査はある)のだが、それでも借りる人はいるということだ。

あなたが預けたお金の一部を、銀行はこんな胡散臭い案件にまわし、暴利を貪っているのである!

(実際には銀行は預金の何倍も貸し出すことが可能。)

 

貸し倒れ率(90日以上延滞率)

そもそもお金が足りないから借りるのに、そんな高い金利を課されて返せるのか?

Commonwealth Bankの投資家向け年次報告書を見てみる。

 

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水色の折れ線がパーソナルローンだ。

90日以上延滞している率は1.5%前後で推移していることが読み取れる。

「意外と低い」というのが私の感想だが、いかがだろうか。

 

加えてこの図にはクレジットカードやホームローンの延滞率まで載っていて興味深い。

 

Why not take the risk?

さて私はP2Pレンディングで、濡れ手に粟の、年利10%以上の利子を得ていたと述べた。

私がやっていた投資は胡散臭いだろうか?

 

P2Pレンディングのプラットフォームを用いた投資は、銀行と同じことをやっているにすぎない。

銀行は、あなたが預けた(投資した)お金を使って、個人に貸し付ける。

その結果、あなたはおこぼれの2%台の金利を得る。

 

P2Pレンディングは、単に銀行を中抜きしているだけだ。

店舗がなく人件費が少ない分、借りる人はより低い金利で、投資する側はより高い金利を得られる。

Win-Winの関係なのである。

以下にSocietyOneというP2Pレンディングの創業者の言葉を記しておく。

 

"I knew banks were getting default rates of less than 2 per cent on their personal lending, so why not [take the risk] if I am getting a return of 8 to 9 per cent?"

 

「銀行のパーソナルローンの貸し倒れ率は2%以下だということを知っていた。そしてリターンが8~9%なら、なぜリスクを取って投資しない? いや取るでしょ!」

 

RateSetter

私が使っているP2PレンディングのプラットフォームはRateSetterという。

前述のSocietyOneで投資するのには厳しい条件を満たさなければならないが、RateSetterでなら誰でも投資できる。

オーストラリア国外在住者でさえOKだ。

詳細は Can I invest as an overseas investor? を参照されたい。

 

RateSetterでは現在のところ、投資家は一度たりとも貸し倒れ(デフォルト)の被害を受けていない。

―そんなバカな! デフォルト率は2%程度はあると言ったじゃないか!

と思われるかもしれない。

そういうあなたのためにRateSetterはProvision Fundなるものを積み立てているのである。

 

Provision Fund

ある一定の割合で貸し倒れ(デフォルト)があることを見越して、それを補填するための貯金のことである。

この貯金はお金を借りる人から少しずつ徴収して積み立てられている。

最新のデータではないかもしれないが、RateSetterのサイトに載っている図を示す。

 

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見積もりによると、デフォルト率が6%になるとProvision Fundでは補填しきれなくなるということだ。

今のところ、まだまだ余裕がある。

 

RateSetter自体がボロ儲け

RateSetterは株式上場しているわけではないが、定期的に財務報告書を送り付けてくる。

そうやって透明性の高さをアピールしている。

以下に損益計算書を示す。

 

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営業利益率はなんと52.2%に至る!

こんな高い利益率は滅多にお目にかかれない。

RateSetter自体がぼろ儲けしているのだ。

 

(ちなみに私が働いている企業の営業利益率は10%ちょいだ。業種が全然違うが。)

 

その上、前年から約1.8倍増益している。

毎年、倍々ゲームのようになっているのだ。

 

きっとRateSetter内部はイケイケのお祭り騒ぎになっているだろう。

できることなら私もそういう会社で働きたいものだ。

 

資金は第三者が保管

RateSetterのプラットフォームで投資した資金はRateSetter自体が保有しているわけではない。

第三者機関が保管している。

また、RateSetterが破産した場合でも、貸し付けた資金の債権は法的に有効だ。

 

とは言え、そのとき何が起こるかは誰にも分からない。

したがってRateSetterには何が何でも儲けてもらわなければ困るのだ!

ということで私はRateSetterに何か異変が起こっていないか、財務報告書を注視している。

 

金利は需給で決まる

RateSetterのプラットフォームでお金を課したり借りたりする場合、返済期間は5年や3年、またはその他から選べる。

それらの金利は需給によって決まる。

 

つまり、その時点で

借りたい人 > 貸したい人

の場合は金利が上がり、

 

貸したい人 > 借りたい人

の場合は金利が下がる。

 

日本のP2Pレンディングのサイト(日本ではソーシャルレンディングと呼ぶらしい)で、投資利回りが確定しているものを見たことがあるが、それこそ怪しい。

確定利回りの方が分かり易くて投資する人を安心させる効果があるのだろうが、むしろそういうものこそ警戒した方がいい。

無理がたたっていずれ破綻する恐れがある。

 

需給によってリターンが変動する方が、(たとえリターンが下がるとしても)持続可能でよほど安心な仕組みなのである。

 

本当であるには話がうますぎる

私がオーストラリアに移住してsettleした時期が、たまたまオーストラリアのP2Pレンディング黎明期と一致していた。

RateSetterの優位性に気付いた私はすぐさま資金を投入し、投資額はどんどん増えていった。

 

私の移住はProperty Boomには間に合わなかった。

私が(高値掴みの)不動産投資に冷ややかな態度をとっていた理由の一つはP2Pレンディングという代替物を見つけたからだ。

過去記事「オーストラリアでは猫も杓子も不動産投資 ①~④」

過去記事「秒速で1億円借金する男」

を参照されたい。

 

P2Pレンディングについて、Too good to be true「本当であるには話がうますぎる」と言っている英語の記事を見たことがある。

これはP2Pレンディングを始めた頃の私の感想と同じだ。

 

こんなうまい話があっていいのだろうか?

実際に10%以上のリターンを手にした私はそう思った。

 

このまま続けていくと、将来どうなるのか?

私はそう自問したものだ。

そうして私が導いた答えは以下だ。

 

  1. 貸し手/借り手 の金利は需給によって決まる。
  2. 今は認知度が低くて貸し手が不足しているかもしれないが、将来、貸し手は増えるだろう。
  3. RateSetterはもともとイギリス生まれだ。
  4. イギリスで実証され、後にオーストラリアに上陸した。
  5. イギリスのRateSetterはオーストラリアより金利が低い。(政策金利も低いが。)
  6. 時が経ち広く認知されるようになるとオーストラリアのRateSetterも金利が下がっていくに違いない。残念だが。

 

そして実際、その通りのことが起こった。

今や5年返済物は投資利回り8%を切り、3年物は6%を下回ることが多い。

 

私が始めた頃は、5年物は10%超え、3年物は8%超えだった。

P2Pレンディングで比較的安全にボロ儲けできた時代は終わってしまったのである。

だから私としては、P2Pレンディングがずっとずっと「怪しい投資」であり続けて欲しかった。

 

怪しい誘い

何だかんだ言っても、RateSetterでのP2Pレンディングは今でもミドルリスク・ハイリターンだ。

最後にRateSetterへのリンクを貼っておく。

ここからサインアップし、3年物か5年物に2000ドル以上投資すると、あなたは75ドル ゲットできる。

 

しかし同時に私の懐にも75ドル入るらしいから、それは癪であろう。

だから興味のある人は検索して見つけるか、以下のURLをコピペすることをお勧めする。

https://www.ratesetter.com.au/